クリニックを囲む声

「目配り、気配り、心配り」を胸に。前院長の思いを継ぐ看護師の仕事

働く人の声

看護師としての長年の経験

前院長と共に過ごした19年間

以前は総合病院で働いていて、看護師としてのキャリアは36年になります。20条小児科内科クリニックでは、前の院長の時代から19年間勤務しています。20条クリニックで長く働き続けているのは、子供が好きであることと、前院長の患者さんに対する考え方に共感していたからです。前院長は常に患者さんのために、「目配り、気配り、心配り」の3つを大切にしていました。仕事には厳しい姿勢で向き合いながらも、患者さんへの優しさがあり、とても人間味のある方でした。前院長から感じた「目配り、気配り、心配り」の姿勢は、今でも私が看護師として最も大切にしていることです。

恩返しの思いで再び勤務へ

前院長が亡くなられてから他のクリニックに勤務するという選択肢もあったのですが、前院長に対する恩返しの思いもあり、リニューアル後に再びここで働くことにしました。前院長時代からこのクリニックにずっと通ってくださっている患者さんが、なるべくギャップを感じず、以前と同じように安心して通っていただけるように手助けができればと思っています。

小児科看護師としての工夫

子供たち、保護者との信頼関係

小児科の看護は大人と違って子供が相手なので、わかりやすく説明しつつも、誤魔化してはいけないと思っています。「痛くないよ」と誤魔化すのではなく、「痛いけど我慢したらすぐに良くなるよ」と伝えるようにしています。

また、保護者の方との信頼関係も大事で、不安を抱えているお母さんたちが話しかけやすい雰囲気を作るよう心がけています。不満を抱えている患者さんがいらっしゃった時に、何も言わずに離れていってしまうのではなく、期待を持って「もっとこうしてほしい」という意見を言ってもらえるような環境づくりを大切にしています。

家庭内での意見の橋渡し役として

小児科では一人のお子さんに対して保護者の方が複数人来ることもあります。両親で意見が違うこともありますし、祖父母世代の方とのジェネレーションギャップもあり、家庭内で考え方の違いを調整することはとても大変です。そんな時に、直接意見を交わすよりも「看護師さんがこう言っていたから」という伝え方をした方が全員にとって受け入れられやすいこともあり、看護師の言葉が家庭の橋渡し役となればと思っています。

能動的な働き方がもたらすクリニックの成長

プライドをもって働く、前院長からの教え

小さなクリニックでは人間関係が密になりますが、人の命を預かるという仕事には必ず厳しさも必要です。前院長からは、「言われたことをやるのは仕事ではなく作業で、自分の頭で考えて行動することが仕事である」と教わりました。受け身の姿勢ではなく、能動的に行動できるスタッフが集まることでクリニックはより良くなると思います。院長の考えに共感して、同じ方向を向いて仕事をすることが大切です。現院長にも、前院長の患者さんへの思いを大切に継いで欲しいと思っています。患者さんのために尽力する姿勢を守りつつ、さらに良いクリニックを作っていきたいです。